
街中で地を這うような低いシルエットと、特徴的なディヘドラルドア(上に跳ね上がるドア)を開けて降りてくるドライバーを見ると、思わず目で追ってしまいますよね。F1の世界で培われた圧倒的なテクノロジーを市販車に注ぎ込むイギリスの至宝、マクラーレン。いつかはあんなスーパーカーのオーナーになってみたいと夢見る方は多いと思いますが、実際にマクラーレンを買うにはいくら必要なのか、具体的な金額や手順となると、なかなかイメージが湧きづらいのではないでしょうか。フェラーリやランボルギーニと並ぶ雲の上の存在に思えますが、実は中古車市場やローンの組み方次第では、決して手の届かない夢ではないんです。この記事では、マクラーレンを手に入れるために必要なお金のリアルな事情から、実際にディーラーへ足を運んで購入するまでの手順まで、詳しく紐解いていきたいと思います。
- マクラーレンの新車および中古車のリアルな価格相場
- 購入後に毎年かかってくる自動車税や保険料などの具体的な維持費
- ローンを活用して購入する場合に目安となる年収ライン
- 正規ディーラーでの購入手順やフェラーリとの条件の違い
マクラーレンを買うにはいくらの資金が必要か
憧れのマクラーレンを現実的に手に入れるため、まずは一番気になる「お金」の話からじっくりと解説していきますね。
新車モデル別の価格相場と乗り出し費用
マクラーレンの新車を購入しようと考えたとき、まずは現在のラインナップとそれぞれのベース価格(車両本体価格)を知っておく必要があります。マクラーレンは数年おきにモデルの入れ替えを行いますが、現在の主力モデルは大きく分けて、ハイブリッドV6エンジンを搭載した新世代の「アルトゥーラ(Artura)」、日常使いも考慮されたGTカーの進化版「GTS」、そしてマクラーレンのピュアな内燃機関の集大成とも言えるV8ツインターボ搭載の「750S」の3つが基本軸になります。
ベース価格の目安としては、アルトゥーラが約3,000万円強、GTSが約2,900万円前後、そしてフラッグシップに近い750Sになると約4,000万円前後からという設定になっています。しかし、ここで注意しなければならないのは、スーパーカーの新車購入において、ベース価格はあくまで「スタート地点」に過ぎないということです。マクラーレンの顧客のほとんどは、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)と呼ばれる特注部門を通じて、ボディカラーから内装のステッチの色、カーボンパーツの追加まで、自分好みに細かくカスタマイズ(ビスポーク)を行います。
新車購入時に必須となる主なオプション例
- フロント・ビークル・リフト(段差を越えるために車高を上げる機能):約40万円
- スポーツエキゾースト(より迫力あるマフラー音):約80万円〜
- 各種エクステリア&インテリアのカーボンファイバーパック:数百万円単位
- エリートペイントなどの有償ボディカラー:約30万円〜100万円以上
特にフロントのノーズリフト機能は、日本の段差が多い道路事情を考えると絶対に外せないオプションと言えますね。これらのおすすめオプションをいくつか選択していくだけで、あっという間にベース価格にプラス300万円〜500万円ほどが上乗せされます。さらに、ここに自動車取得時の環境性能割や重量税、自賠責保険料、ディーラーの登録代行費用といった諸経費が加わります。したがって、もしアルトゥーラを新車でオーダーする場合、ベース価格が3,000万円だとしても、最終的な「乗り出し費用」としては3,500万円から3,800万円ほどを見込んでおくのが、現実的で安全な資金計画だと言えるでしょう。
中古車市場での価格推移とお得な選び方
新車で3,000万円以上となると少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、実はマクラーレンを買うなら「中古車」が非常に狙い目なんです。スーパーカー市場におけるマクラーレンの大きな特徴として、フェラーリなどの一部限定モデルに見られるような「新車価格よりも中古車価格が高騰する(プレ値がつく)」という現象が比較的起きにくく、一般的な輸入車と同じように年式や走行距離に応じて順当に値下がりしていく傾向があります。
これは新車を買った最初のオーナーにとってはリセールバリューの面で少し辛いところですが、これから手に入れたいと考えているセカンドオーナーにとっては、これほど嬉しいことはありません。例えば、数年前までスポーツシリーズの中核を担い、街乗りからサーキットまで万能にこなせる大人気モデルだった「570S」や「570GT」であれば、現在の中古車市場では1,500万円〜1,800万円前後で、状態の良い個体を見つけることが十分に可能です。さらに少し前のモデル、例えばマクラーレンが市販車市場に本格復帰した記念すべきモデル「MP4-12C」や「650S」であれば、1,000万円台前半から半ばという、高級セダンやSUVの新車と変わらない価格帯で流通していることもあります。
中古マクラーレン選びの注意点
価格が安いからといって、飛びついてはいけません。マクラーレンは「プロアクティブ・シャシー・コントロール」という非常に複雑な油圧式サスペンションシステムを採用しており、ここのアキュムレーター(蓄圧器)などが劣化していると高額な修理費がかかります。購入時は必ず、正規ディーラーでの整備記録簿が残っているか、油圧系統からのオイル漏れがないかをプロの目で確認してもらうことが必須です。
お得な選び方のコツとしては、「前オーナーがしっかりとオプションを盛り込んでくれている個体」を探すことです。新車時に数百万円かけたカーボンパーツやスポーツエキゾーストなどの高額オプションは、中古車価格にはそこまで大きく上乗せされません。つまり、オプション満載のフルカスタム車両を、ベース車両と大差ないお得な価格で手に入れられるのが中古マクラーレンの最大の魅力なんですね。初めてのスーパーカーとして選ぶなら、価格がこなれてきており、かつ信頼性も熟成されている570Sあたりが、個人的には最もコストパフォーマンスが高い一台かなと思います。
自動車税や保険料などリアルな年間維持費
マクラーレンを買うにはいくら用意するかという「初期費用」と同じくらい、あるいはそれ以上に重要になってくるのが、購入後に支払い続けることになる「維持費(ランニングコスト)」です。「スーパーカーは維持するだけで家が建つ」なんて都市伝説も耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。結論から言うと、大きな故障さえなければ、常識外れな金額にはなりませんが、それでも一般的な国産車とは桁が一つ違う出費を覚悟しておく必要があります。
まず毎年春にやってくる「自動車税」ですが、マクラーレンの排気量はモデルによって異なります。例えば570Sや720SなどのV8モデルは3.8リッターから4.0リッターの枠に入るため、年間の自動車税は66,500円となります。一方、最新のアルトゥーラは3.0リッターのハイブリッドなので、51,000円と少しお得になりますね。次に重くのしかかるのが「自動車保険(任意保険)」です。車両保険の金額が2,000万円を超えるようなスーパーカーの場合、ネット型などのダイレクト型保険では引き受けてもらえないことがほとんどです。そのため、ディーラーが代理店となっている大手損保などで専用のプランを組むことになり、等級や年齢にもよりますが、車両保険込みで年間30万円〜80万円ほどかかるのが一般的です。
| 維持費の項目 | 年間コストの目安(V8モデルの場合) | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車税 | 66,500円 | 排気量3.5L超〜4.0L以下の場合 |
| 任意保険(車両保険込) | 400,000円 〜 800,000円 | 等級、年齢、車両価格により大きく変動 |
| 定期点検・オイル交換 | 150,000円 〜 300,000円 | 正規ディーラーでの年次点検と消耗品交換 |
| タイヤ交換代(※2〜3年毎) | 約400,000円(年割で約15万円) | ピレリ P ZEROなどの専用ハイグリップタイヤ |
さらに、オイル交換や定期点検の費用も高額です。マクラーレンはドライサンプ方式という特殊なオイル循環システムを採用しており、作業工程が複雑なため、オイル交換だけでも工賃込みで数万円〜10万円近くかかります。また、ハイパワーを受け止める極太のタイヤは消耗が激しく、4本交換すれば30万〜40万円は飛んでいきます。ローンやガソリン代、駐車場代を除いても、最低でも年間100万円〜150万円程度は車のためにポンと出せる余裕がないと、せっかく手に入れても維持のプレッシャーで純粋にドライブを楽しめなくなってしまうかもしれません。もし維持費を少しでも抑えたいなら、こちらの高級車の維持費を賢く抑えるポイントをまとめた記事も併せて参考にしてみてくださいね。
ローン審査を通過するための年収の目安
さて、現実的な維持費を把握したところで、いよいよ購入資金の調達方法についてです。数千万円を現金一括で支払える方はごく一握りであり、マクラーレンのオーナーであっても多くの方が自動車ローン(オートローン)を活用しています。ここでよく疑問に上がるのが、「マクラーレンのローン審査に通るには、一体どれくらいの年収が必要なのか?」という点です。これには金融機関の明確な基準があるわけではありませんが、一般的なローンの常識からある程度のラインを推測することができます。
通常の自動車ローンの場合、無理なく返済できる借入総額の目安は「年収の3分の1から、多くても半分程度」と言われています。例えば、年収が1,000万円の方であれば、ローンで借り入れできるのは300万円〜500万円程度が安全圏と見なされます。もし、1,500万円の中古マクラーレンを「頭金ゼロのフルローン」で買おうとした場合、この基準に照らし合わせると、最低でも年収3,000万円〜4,000万円はないと審査通過はかなり厳しいということになります。しかし、現実には年収1,000万円〜1,500万円台の会社員や個人事業主の方でも、マクラーレンを購入しているケースは多々あります。
そのカラクリは、「自己資金(頭金)」の額と、後述する「残価設定型ローン」の組み合わせにあります。例えば、1,500万円の車に対して、これまでコツコツ貯めてきた貯金や今の愛車の下取りで800万円の頭金を用意できたとします。そうすると、ローンで借り入れる残債は700万円に減ります。借入額が700万円であれば、過去にクレジットカードの遅延などの金融事故がなく、他社からの多額の借金がなければ、年収1,000万円〜1,500万円の層でもローン審査の土俵に十分乗ることができるんですね。つまり、「年収がいくら必要か」は「頭金をいくら用意できるか」と完全にセットで考えるべき問題であり、頭金さえしっかり準備できれば、サラリーマンの最高峰クラスの年収でもマクラーレンのステアリングを握ることは決して夢物語ではないのです。
街中で地を這うような低いシルエットと、特徴的なディヘドラルドア(上に跳ね上がるドア)を開けて降りてくるドライバーを見ると、思わず目で追ってしまいますよね。F1の世界で培われた圧倒的なテクノロジーを市販車に注ぎ込むイギリスの至宝、マクラーレン。いつかはあんなスーパーカーのオーナーになってみたいと夢見る方は多いと思いますが、実際にマクラーレンを買うにはいくら必要なのか、具体的な金額や手順となると、なかなかイメージが湧きづらいのではないでしょうか。フェラーリやランボルギーニと並ぶ雲の上の存在に思えますが、実は中古車市場やローンの組み方次第では、決して手の届かない夢ではないんです。この記事では、マクラーレンを手に入れるために必要なお金のリアルな事情から、実際にディーラーへ足を運んで購入するまでの手順まで、詳しく紐解いていきたいと思います。
- マクラーレンの新車および中古車のリアルな価格相場
- 購入後に毎年かかってくる自動車税や保険料などの具体的な維持費
- ローンを活用して購入する場合に目安となる年収ライン
- 正規ディーラーでの購入手順やフェラーリとの条件の違い
マクラーレンを買うにはいくらの資金が必要か
憧れのマクラーレンを現実的に手に入れるため、まずは一番気になる「お金」の話からじっくりと解説していきますね。
新車モデル別の価格相場と乗り出し費用
マクラーレンの新車を購入しようと考えたとき、まずは現在のラインナップとそれぞれのベース価格(車両本体価格)を知っておく必要があります。マクラーレンは数年おきにモデルの入れ替えを行いますが、現在の主力モデルは大きく分けて、ハイブリッドV6エンジンを搭載した新世代の「アルトゥーラ(Artura)」、日常使いも考慮されたGTカーの進化版「GTS」、そしてマクラーレンのピュアな内燃機関の集大成とも言えるV8ツインターボ搭載の「750S」の3つが基本軸になります。
ベース価格の目安としては、アルトゥーラが約3,000万円強、GTSが約2,900万円前後、そしてフラッグシップに近い750Sになると約4,000万円前後からという設定になっています。しかし、ここで注意しなければならないのは、スーパーカーの新車購入において、ベース価格はあくまで「スタート地点」に過ぎないということです。マクラーレンの顧客のほとんどは、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)と呼ばれる特注部門を通じて、ボディカラーから内装のステッチの色、カーボンパーツの追加まで、自分好みに細かくカスタマイズ(ビスポーク)を行います。
新車購入時に必須となる主なオプション例
- フロント・ビークル・リフト(段差を越えるために車高を上げる機能):約40万円
- スポーツエキゾースト(より迫力あるマフラー音):約80万円〜
- 各種エクステリア&インテリアのカーボンファイバーパック:数百万円単位
- エリートペイントなどの有償ボディカラー:約30万円〜100万円以上
特にフロントのノーズリフト機能は、日本の段差が多い道路事情を考えると絶対に外せないオプションと言えますね。これらのおすすめオプションをいくつか選択していくだけで、あっという間にベース価格にプラス300万円〜500万円ほどが上乗せされます。さらに、ここに自動車取得時の環境性能割や重量税、自賠責保険料、ディーラーの登録代行費用といった諸経費が加わります。したがって、もしアルトゥーラを新車でオーダーする場合、ベース価格が3,000万円だとしても、最終的な「乗り出し費用」としては3,500万円から3,800万円ほどを見込んでおくのが、現実的で安全な資金計画だと言えるでしょう。
中古車市場での価格推移とお得な選び方
新車で3,000万円以上となると少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、実はマクラーレンを買うなら「中古車」が非常に狙い目なんです。スーパーカー市場におけるマクラーレンの大きな特徴として、フェラーリなどの一部限定モデルに見られるような「新車価格よりも中古車価格が高騰する(プレ値がつく)」という現象が比較的起きにくく、一般的な輸入車と同じように年式や走行距離に応じて順当に値下がりしていく傾向があります。
これは新車を買った最初のオーナーにとってはリセールバリューの面で少し辛いところですが、これから手に入れたいと考えているセカンドオーナーにとっては、これほど嬉しいことはありません。例えば、数年前までスポーツシリーズの中核を担い、街乗りからサーキットまで万能にこなせる大人気モデルだった「570S」や「570GT」であれば、現在の中古車市場では1,500万円〜1,800万円前後で、状態の良い個体を見つけることが十分に可能です。さらに少し前のモデル、例えばマクラーレンが市販車市場に本格復帰した記念すべきモデル「MP4-12C」や「650S」であれば、1,000万円台前半から半ばという、高級セダンやSUVの新車と変わらない価格帯で流通していることもあります。
中古マクラーレン選びの注意点
価格が安いからといって、飛びついてはいけません。マクラーレンは「プロアクティブ・シャシー・コントロール」という非常に複雑な油圧式サスペンションシステムを採用しており、ここのアキュムレーター(蓄圧器)などが劣化していると高額な修理費がかかります。購入時は必ず、正規ディーラーでの整備記録簿が残っているか、油圧系統からのオイル漏れがないかをプロの目で確認してもらうことが必須です。
お得な選び方のコツとしては、「前オーナーがしっかりとオプションを盛り込んでくれている個体」を探すことです。新車時に数百万円かけたカーボンパーツやスポーツエキゾーストなどの高額オプションは、中古車価格にはそこまで大きく上乗せされません。つまり、オプション満載のフルカスタム車両を、ベース車両と大差ないお得な価格で手に入れられるのが中古マクラーレンの最大の魅力なんですね。初めてのスーパーカーとして選ぶなら、価格がこなれてきており、かつ信頼性も熟成されている570Sあたりが、個人的には最もコストパフォーマンスが高い一台かなと思います。
自動車税や保険料などリアルな年間維持費
マクラーレンを買うにはいくら用意するかという「初期費用」と同じくらい、あるいはそれ以上に重要になってくるのが、購入後に支払い続けることになる「維持費(ランニングコスト)」です。「スーパーカーは維持するだけで家が建つ」なんて都市伝説も耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。結論から言うと、大きな故障さえなければ、常識外れな金額にはなりませんが、それでも一般的な国産車とは桁が一つ違う出費を覚悟しておく必要があります。
まず毎年春にやってくる「自動車税」ですが、マクラーレンの排気量はモデルによって異なります。例えば570Sや720SなどのV8モデルは3.8リッターから4.0リッターの枠に入るため、年間の自動車税は66,500円となります。一方、最新のアルトゥーラは3.0リッターのハイブリッドなので、51,000円と少しお得になりますね。次に重くのしかかるのが「自動車保険(任意保険)」です。車両保険の金額が2,000万円を超えるようなスーパーカーの場合、ネット型などのダイレクト型保険では引き受けてもらえないことがほとんどです。そのため、ディーラーが代理店となっている大手損保などで専用のプランを組むことになり、等級や年齢にもよりますが、車両保険込みで年間30万円〜80万円ほどかかるのが一般的です。
| 維持費の項目 | 年間コストの目安(V8モデルの場合) | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車税 | 66,500円 | 排気量3.5L超〜4.0L以下の場合 |
| 任意保険(車両保険込) | 400,000円 〜 800,000円 | 等級、年齢、車両価格により大きく変動 |
| 定期点検・オイル交換 | 150,000円 〜 300,000円 | 正規ディーラーでの年次点検と消耗品交換 |
| タイヤ交換代(※2〜3年毎) | 約400,000円(年割で約15万円) | ピレリ P ZEROなどの専用ハイグリップタイヤ |
さらに、オイル交換や定期点検の費用も高額です。マクラーレンはドライサンプ方式という特殊なオイル循環システムを採用しており、作業工程が複雑なため、オイル交換だけでも工賃込みで数万円〜10万円近くかかります。また、ハイパワーを受け止める極太のタイヤは消耗が激しく、4本交換すれば30万〜40万円は飛んでいきます。ローンやガソリン代、駐車場代を除いても、最低でも年間100万円〜150万円程度は車のためにポンと出せる余裕がないと、せっかく手に入れても維持のプレッシャーで純粋にドライブを楽しめなくなってしまうかもしれません。もし維持費を少しでも抑えたいなら、こちらの高級車の維持費を賢く抑えるポイントをまとめた記事も併せて参考にしてみてくださいね。
ローン審査を通過するための年収の目安
さて、現実的な維持費を把握したところで、いよいよ購入資金の調達方法についてです。数千万円を現金一括で支払える方はごく一握りであり、マクラーレンのオーナーであっても多くの方が自動車ローン(オートローン)を活用しています。ここでよく疑問に上がるのが、「マクラーレンのローン審査に通るには、一体どれくらいの年収が必要なのか?」という点です。これには金融機関の明確な基準があるわけではありませんが、一般的なローンの常識からある程度のラインを推測することができます。
通常の自動車ローンの場合、無理なく返済できる借入総額の目安は「年収の3分の1から、多くても半分程度」と言われています。例えば、年収が1,000万円の方であれば、ローンで借り入れできるのは300万円〜500万円程度が安全圏と見なされます。もし、1,500万円の中古マクラーレンを「頭金ゼロのフルローン」で買おうとした場合、この基準に照らし合わせると、最低でも年収3,000万円〜4,000万円はないと審査通過はかなり厳しいということになります。しかし、現実には年収1,000万円〜1,500万円台の会社員や個人事業主の方でも、マクラーレンを購入しているケースは多々あります。
そのカラクリは、「自己資金(頭金)」の額と、後述する「残価設定型ローン」の組み合わせにあります。例えば、1,500万円の車に対して、これまでコツコツ貯めてきた貯金や今の愛車の下取りで800万円の頭金を用意できたとします。そうすると、ローンで借り入れる残債は700万円に減ります。借入額が700万円であれば、過去にクレジットカードの遅延などの金融事故がなく、他社からの多額の借金がなければ、年収1,000万円〜1,500万円の層でもローン審査の土俵に十分乗ることができるんですね。つまり、「年収がいくら必要か」は「頭金をいくら用意できるか」と完全にセットで考えるべき問題であり、頭金さえしっかり準備できれば、サラリーマンの最高峰クラスの年収でもマクラーレンのステアリングを握ることは決して夢物語ではないのです。

